いつ俺〜いつから俺ができないと錯覚していた?〜

社会人ブロガー。大手メーカーでソフトウェア開発をしている人。プログラミングは結構得意。

いつから大人になりたくないと思うようになったんだろう。

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昔は大人になることに、すごく憧れた。

周りの大人たちはすごくかっこよくて、こんな人たちみたいになりたいなって思っていた。

けど、現実は全然違っていた。

ぼくはいつからか、大人になりたくないって思うようになった。

 

お父さんがカッコよく見えた

ぼくが小学生の頃の話だ。

ぼくはお父さんが大好きだった。

いつも遅くまで仕事に追われていたのに、休日はぼくたち家族との時間をきちんと作ってくれていた。

近くの公園で遊んだり、夏休みはキャンプに行ったり、冬はスキーに行ったり。

ぼくにとって、お父さんは仕事もできる、家族にも優しい、そんなテレビで見るヒーローみたいなかっこいい人だった。

 

けど、お父さんはヒーローなんかじゃなかった。

ごく普通のサラリーマンだった。

やりたくない仕事を抱えるストレスを感じたり、休む時間があまりない中で家族サービスをするのもキツく感じていたこともあったようだ。

結局、そのストレスはしばらくしてぼくたちに返ってきた。

 

その後、お父さんは仕事のペースを落として、昇進よりもぼくたち家族を選んでくれた。

けど、仕事を頑張っていたお父さんは、どこか寂しげだった。

以前より愚痴が増えたように感じた。

きっと、お父さんは仕事に夢を見ていたんだ。

それを諦めてしまったことが、どうしようもなく辛かったんだ。

 

ぼくの存在は、お父さんを苦しめるだけだったのかな。

大人になるというのはこういうことなのかな。

ぼくは、大人になりたくないと思ってしまった。

 

学校の先生がカッコよく見えた

ぼくの中学の担任の先生は、いつも元気でぼくたち生徒の相談にも親身になって付き合ってくれる人だった。

うまくできたときにはすごく褒めてくれたし、間違ったことをしてしまったときにはきちんと叱ってくれる。

すごくいい先生だった。

ぼくが学校生活とか、進路とか、色々なことで悩んで落ち込んでいたときにも助けてもらった。

ぼくは、そんな先生に憧れていた。

ヒーローみたいだって思った。

こんな大人になりたいって本気で思った。

 

けど、先生はそんな生活にストレスを感じていたのかもしれない。

成人式で再会したときにそう思った。

いつも元気で、明るくて、ヒーローみたいな先生はそこにはいなかった。

ごく普通の中学教師。

目の下にはクマができていたし、少しお酒が入ると仕事の愚痴も出てきた。

日々の仕事の大変さが伝わってきた。

ぼくたち子供は、先生にとってどう見えていたんだろう。

 

大人になるってこういうことなのかな。

ぼくは、大人になりたくないと思ってしまった。

 

大人になるってどういうことなんだろう

昔のぼくは大人になりたいと思っていた。

 

仕事もできて、家族のことも大切にできる。

夢も愛も手にするために、前を向いて生きている。

 

大人はそんなすごい人たちだって、そう思っていた。

けど現実は、ぼくの考えていたこととは大きく異なっていた。

誰もが日々を生きるために精一杯なんだって、わかってしまった。

 

それがわかってしまってから、ぼくは大人になりたくなくなった。

 

ぼくが年を重ねるにつれて、少しずつ現実が見えるようになってきて、そんな現実はぼくをどんどん苦しめていった。

 

大人になるっていうのは、どういうことなのか。

 

妥協することなの?

 

何かを諦めるってことなの?

 

歩き続けた先には何もないの?

 

ぼくは大人になりたくなくなった。

 

それでもぼくは大人になる。だったら・・・

それでもぼくは、ぼくの意思とは関係なく、大人になっていく。

だったらぼくは、昔夢見たヒーローのような大人に憧れていたい。

ぼくだってヒーローになれるんだって思いたい。

 

夢を手にしたい。

 

愛を手にしたい。

 

友情を手にしたい。

 

家族を手にしたい。

 

全部、諦めたくない。

 

強欲かもしれないけど、そう思うんだ。

現実が見えてないって言われても、ぼくがそれを現実にしてしまいたいって思うんだ。

 

どこかで疲れて立ち止まることがあるかもしれない。

だけど、そこで終わってしまいたくない。

歩き続けていきたい。

そして、歩き続けた先にはなにかがあるんだって信じたい。

 

ぼくは、そうして大人になっていきたいって、思う。