いつ俺〜いつから俺ができないと錯覚していた?〜

社会人ブロガー。大手メーカーでソフトウェア開発をしている人。プログラミングは結構得意。

べ、別に彼の歌声が聴けなくたって悲しくなんかないんだからね!

 

さて、このタイトルを見て読みに来てくださった皆様の多くは、ツンデレの女の子と、ミュージシャンの男の子のお話を想像されたのではないかと思う。

 

まずは、それについて謝罪させてくれ。

すまない。

 

僕は男で、彼も男だ。

 

・・・変な想像をしてしまった、ちょっぴり腐な感じの女性の方々。

残念ながら、そんな話でもないぞ!?

 

 

だから、そんな話を求めてきたという人は、今すぐブラウザバック!!することをおすすめしたい。

 

もう一度言おう。

 

ブラウザバッ(以下略)

 

 

 

 

では、本題に入ろうか。

 

べ、別に彼の歌声が聴けなくたって悲しくなんかないんだからね!

 

僕は一人暮らしの学生で、住んでいるところも普通のアパートだ。なんだけど、学生の住むアパートっていうのは、どうも音が筒抜けになっていてさ、上の階の住人の声が聞こえてくるわけ。

 

けどまあ、普通に喋る程度の声ならさほど聞こえないんだよ。よかった。僕の独り言程度なら聞こえてないようだね。うんうん。

 

けどさ、彼の場合はね、違ったんだわ。

 

 

 

彼、歌うんだよ。

 

 

 

それはもう、魂を込もった全力の歌声を僕に披露してくるわけ。

どこかの売れないミュージシャンが、恋人に愛を叫ぶかのごとく、全身全霊ラブソーングを披露してくるわけなのさ。

 

 

 

愛を歌いたいなら、相手を間違えてるんじゃないかな?と僕は言いたい。

 

 

 

ここで、僕が見知らぬミュージシャンを見て「素敵!かっこいぃいぃいい」って感じる乙女だったなら、きっと何かが違っていたのだろうよ。けど、僕は普通の男だ。ごくごく普通の一般男性だ。

 

ホモとかバイとかそんなでもないわけ。

 

だからね、上の階に住んでいる彼の歌声なんてね、さほど興味なかったの。

 

 

 

 

 

 

興味はないんだけどさ、

 

 

 

 

 

 

うるせぇ!!

 

 

 

ひたすらにうるせぇんですわ。

夜とかでも関係なく全力で歌ってくるんだもん。そりゃね、うるさいよね。

 

 

寝かせてくださいよ。ほんと。

 

 

今夜は寝かせねぇーよ!?なんて言葉がお似合いすぎるよね、彼の歌。なんて野獣感溢れているのでしょう。

 

 

 

 

まあそんなわけだからさ、冷静になって大家さんに苦情言ったりとかさ、した方がいいのかもしれないなと思ったんだわ。

僕も子供じゃないんでね。

 

 

 

 

けど、自分の中にためらいの気持ちが出てきていることに気付いたんだよね。

 

 

 

彼はきっとミュージシャンを夢見て、今も必死に歌っている。

 

彼を待つ、まだ見ぬ未来は、輝いている。

 

そんな彼を、こんなところで止めてしまっていいのだろうか。

 

 

いや、そんなことよりも、

 

 

 

 

僕は彼の歌がなくなってしまうことが耐えられない。←え

 

 

そんな思いが、僕の心に芽生えてしまっていたのだ。

 

太陽照りつける真夏の日も(クーラーばんばん効かせた部屋の中です)

激しい雨の日も(室内なので濡れません)

暴風吹き荒れる嵐の日も(なんか風こわっ!ってなるけど大丈夫)

大雪で身動きが取れない日も(まあ室内なんで、以下略)

 

 

いつだって彼は歌い続けてきたんだ!!!!

そして僕も、そんな彼の歌を聴き続けてきたんだ!!!!

 

 

僕は、心のどこかで、彼の歌声を失いたくないと思っていたんだ。

そんな気持ちに気づいてしまった。

 

 

苦情なんて言うはずがないじゃないか。

 

 

 

 

 

きっと、この思いはアパートの住人全員に共有されていたのだろう。

 

彼は、来る日も来る日も歌い続けた。

 

 

 

 

 

 

 

・・・やっぱ、うるせぇな。

 

 

 

 

 

けどね、そんな彼が引っ越しちゃったんだ。

 

なんかさ、最近声聴こえないなぁ、アパートが進化して防音効果高まったんかなぁって思ってたら、引っ越してたんだそうだ。

もう彼の歌声を聴くことは、ないのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

べ、別に彼の歌声が聴けなくたって悲しくなんかないんだからね!

 

 

 

 

だけどいつか、まだ見ぬ遠い未来で、彼が、誰もが憧れるミュージシャンになったなら、その時はまた、彼の歌声を聴いて心を躍らせたい。

そんな風に思う。

 

 

 

 

そして、そんな風に思うからこそ、僕は神様に願ったよ。

 

  

 

 

 

 

 

 

彼の滑舌を、どうにか良くしてあげてください。 

 

どうか、どうかお願いします。

 

 

 

はぁ。

 

大丈夫かなぁ。