僕は運動が苦手だった。
というか、今も苦手である。
そんなコンプレックスを抱えているからか、ふと運動のことを調べたくなり、そしてこの記事に出会った。
この記事を読み、僕自身も逆上がりが苦手で悩んでいた時のことを思い出した。
今回は、そんな経験から考えたことについて話をさせてほしい。
逆上がりができるようになって思ったこと
小学生時代のことである。
運動が苦手だった僕は、体育の授業が嫌いだった。
体も小さく力もなかったので、走ることも、跳ぶことも、ボールを投げることもすごく苦手だった。
けど、それはまだよかった。
走るのが遅くても、その時限りで終わり。
高く飛べなくても、その時限りで終わり。
ボールが遠くまで投げられなくても、その時限りで終わり。
これなら、自分へのダメージはそれほどなかった。
けど、「逆上がり」だけは、他とは違った。
逆上がりのテストを、できるようになるまで毎回授業でやらされたのだ。
逆上がりなら、力とかはほとんど関係ないし、僕にでもできるのではないかと思っていたのだが、そううまくはいかなかった。
力のあるなしに関係なく、僕の運動神経そのものが、あまりよくなかったのだろう。
結局、僕はクラスの男子の中で逆上がりのできない最後の2人まで残ってしまった。
毎回テストはされるし、できない度に恥ずかしい気持ちになるし、悔しい思いもした。
正直に言ってかなり辛かった。
僕は早くこの辛い状況から抜け出したいと思い、放課後にも練習するようになった。
しかし、なかなか上達はしなかった。
結局気づけば、僕はクラスの男子でただ1人の「逆上がりができないやつ」になっていた。
僕はそれでも練習を続けた。
そしてある日、ついに逆上がりを成功させることができたんだ。
その時は、そりゃあもう嬉しかったよ。
ただ、少し時間が経つと、
「もうクラスの他の子からできないやつ扱いされなくて済むんだ」
「もう逆上がりの練習をしないでいいんだ」
という、解放されたことへの喜びだったんだな、と気づいてしまった。
その時の気持ちを思い出すと、「虚しい」という感情がちょうど合っているように思う。
辛いことを乗り越えた後に残った虚しさ
おそらく、これは逆上がりができるようになったからといって、自分へのプラスがなかったからこそ、虚しかったんだと思う。
そこに至るまでに、とてつもないマイナスが積み重なっていたから余計にだ。
これを思い出して、今までやってきたことの中で、辛いことを乗り越えて、心の底から喜んだことってあったかな?って思ってしまった。
基本的に楽しさや嬉しさを感じる中に、辛いことが紛れている分には、乗り越えた時にまた楽しい時間がやってくるわけだから、嬉しさも感じるだろう。
しかし、苦しさや辛さしか感じない中で、最後に喜びを見出すことができるのか。
非常に疑問に感じた。
では、これが得意なことだったならどうだろうか?
得意を伸ばす方が遥かに効果が高いのではないか
得意なことというのは、それなりに楽しんでできるものだ。
それに取り組んだ方が、自分の成長が望みやすい。
苦手なことは、マイナススタートでプラスまでもっていくのも大変だ。
得意なことは、プラススタートであり、さらに伸ばすことで優れた結果を残すこともできる。
得意なことをする方が、効果が高いのではないか?
そう考えたのちに、少し違うなと思ってしまった。
効果が高い、低い、というのがそもそも違うような気がした。
どんなことでも、最終的にやってよかったと思えることが、自分の人生にとって価値のあることなんじゃないか。
そう思った。
結局大事なのは好きになること
やってよかったと思えることが、ゴールにあるとしよう。
なら、結局大事なのは、やっていることを好きになることであるはずだ。
僕自身は、「好きこそ物の上手なれ」というのは、あまり信用できる言葉ではないと思っている。
けど、好きなことをやるというのは、それだけで自分にとってプラスだとは思う。
だからこそ、何か物事に取り組む時には、そのことを好きになる努力をしたい。
どうしても、つまらなかったり、辛かったりすることの方が、生きていて多い。
そんなことを、少しでも好きになる努力をし、本当に好きになれたら、人生が今よりちょっぴり素敵になるんじゃないかな。
先に、今までやってきたことの中で、辛いことを乗り越えて、心の底から喜んだことってあったかな?って話をしたけど、そもそもが間違っていた。
そんなどうしようもないことを考えるよりも、そのことを好きになることを考える方がよっぽど価値があるんだ。
まとめ
何事も、最後にやってよかったと思えることが、素晴らしいこと。
だからこそ、今自分がやっていることを好きになるように努力したい。
多分、小学生の頃の僕は、それができていなかった。
ただ辛いだけになっていた。
今、ちゃんと意識し直すことで、今後の人生が今より少し素敵になるんじゃないかなって思う。