僕が書店でこの本を見たとき、すぐに手に取ろうと思いました。
だって「察しない男」って言われたら「何を察しろと言うんだ!?」ってなるじゃない。
そして「説明しない女」なんて言われたら「確かに!!」ってなるじゃない。
きっと女の人なら逆のことを思うのでしょう。
そんなの読むしかないよな!!
というわけで読んでみたわけです。
まろやかに解決されていく男女間の問題
男と女は違う生き物。
そのように思えるほど、お互いの考えていることが分からないって感じますよね。
そのせいで、相手にうまく考えが伝えられず、トラブルになることもしばしば。
本書では、そんな男女の考え方の違いを取り上げ、相手に伝わるように話すアイデアを紹介してくれています。
ただ、「男」と「女」と言われても、そんな簡単にカテゴライズすることなんてできないだろ?と思うでしょう。
筆者はそれに対しても言及しています。
人間を簡単に「男」と「女」の2パターンに分けることなんてできないということです。本書でいう男・女とは、性別的なものではなく、コミュニケーション上の「カテゴリ」だと思ってください。
つまり、自分に近い考え方と、逆の考え方の両方を見ることで、自分と違うタイプと上手にコミュニケーションを取るためのアイデアが学べるということになります。
また、自分自身がどのように思われるのかもわかる、ということですね。
そういった意味では、男女の問題だけでなく、ありとあらゆるコミュニケーションの問題に応用できる内容と言えるでしょう。
これだけのことを紹介すると、意外と堅苦しい内容なの?と思われるかもしれませんが、そんなことは決してありません。
本書では、そのような課題を非常に緩い言い回しで語ってくれます。
不思議なもので、そんな緩い感じで書かれた文章が、自分の中にスッと落ちてくるんですよね。
男と女はこんなにも違うんだということ
筆者は、まず男と女のコミュニケーションについて決定的に違うと述べています。
男と女のコミュニケーションは決定的に違います。
どちらのやり方が優れていて、どちらが悪いというものではありませんが、脳の構造や心理的な特徴、社会的な風習などから、「男性的」「女性的」なコミュニケーションというものが存在します。
その最たるものが、本書のタイトルでもある「察しない男 説明しない女」なのですよね。
昔から、男は察しが悪く、女は察しがいいということが言われています。
だからこそ、女は説明しなくても分かるとして説明をしない、ということになっていくのでしょう。
男はそれを察することができないわけですから、両者の間にコミュニケーションは成り立たないわけですね。
さらに大きな違いとしては、「男は理屈で動く 女は感情で動く」ということでしょうか。
特によくある、女の子のかわいいは信用できないという話がなるほどって感じでしたね。
「かわいい」とは客観的な基準ではなく、「今、私の心が揺さぶられている!」という感情なのです。
これは早く知っていたかったですね。
結構なんでもかわいいって言うけど、どうなんだ?
そう思いながらも、前にかわいいと言っていたものを基準にプレゼントしたり。
その結果、「え?」ってなる。
こんなことを繰り返してしまっていました。
あくまで、その時心が揺さぶられているというだけなんですね。
だからこそ、女のかわいいは変化する。
難しいな・・・。
男と女の付き合い方
違う考え方をしているのは、もうどうしようもないことです。
大事なのは、違う考えを持った人とどのようにしてうまくやっていくのか。
その部分ですよね。
本書では、いくつもの事例を挙げてくれています。
日常的な中にある基本的な違いからくる問題だけでなく、恋愛、家庭、仕事などの場面。
それらについて37個ものあるあるネタを取り上げてくれているんです。
どれもわかるなーっていうことなので、なかなか刺さりますね(笑)
自分自身と比較したり、両親と比較したりしながら読んでいると、ものすごく共感してしまいます。
しかし、本書の内容を「わかる・わからない」だけで終わらせてはもったいない。
「当てはまる・当てはまらない」「当たっている・当たっていない」が、この本の読み方ではありません。むしろ注目すべきは「自分ではない」ほう。「自分に当てはまらないほうの人への対処法」です。
自分がわかること。
そして逆にわからないこと。
それを知ることで、相手がどのように思っているのか、感じているのかがわかるでしょう。
その上で、自分がどう伝えたらいいのか。
それを考えていくことで、今より少しいい関係になる。
そんなことが続いていけば、素敵ですよね。
お互いを思いやる気持ちが、男女の関係を今より良好にしていくんだと思います。
まとめ
今回は、「察しない男 説明しない女 男に通じる話し方 女に伝わる話し方」という本の紹介をしました。
お互いのことを少しでも理解し、尊重しあえる関係になれたら素敵ですよね。
本書は、男と女がどのように考え、行動しているのかの参考になる素晴らしい本でした。
恋愛だけでなく、ありとあらゆる人間関係に悩む方に、ぜひお勧めしたい一冊です。